父も母も嫌い。
私が母を嫌いな理由。
母だけを嫌いと言う訳じゃない。
父も嫌い。
父は、女を殴るのは平気な人間だった。
母はよく殴られていた。
素手で殴られたり髪を持たれて引きずられたり。
物心ついたばかりの私は、毎日が緊張して怖くて。
母親は、父親の好物ばかりを夕飯に出す。
父は、気に入らないと目の前にある物を全て投げつける。
自分の為にだけ出された夕飯、何度も何度も投げ付けてた。
私が小学生になると、父は私にも暴力。
箸の持ち方が悪いと大きな手で頬を何度も。
母は、殴られている私を見ていた。
見ているだけ。
声も出さず、殴られてる私を見てた。
助けてくれると思ったのに。
私が成長するにつれ、母は家出をする様になった。
私を置いて行く。
1週間くらいで帰って来て私を無視する。
母が居ない間は父は不機嫌。
暴力を振るわれるより、狭い納戸の様な所へ入れられる。
殺されると子供ながらに覚悟もした。
母親が居なくなれば私は殺されるか、運が良ければ施設に
でも預けて貰える。
だから、母が帰って来るとガッカリした。
父も母も私を育てる気は無かった。
父は弱い人間に暴力を振るい自分の弱さを隠していた。
母は、一人では何も出来ない、しようとしない浅はかな人間。
私は、1人っ子。
助けてくれる人は居なかった。
小5の時、宿泊学習で1泊の行事。
母はその前日にまた家出をした。
父に翌日が宿泊学習だと伝えると、殴られた。
母が家出して不機嫌だったから。
もう、このまま死んでもいい。
誰も自分の事なんて思ってくれない。
居ない方が良いんだ。
それだけ。
宿泊学習は行かなかった。
行けなかった。
殴られて、顔がアザだらけで口の中が切れていて
食べる事も出来なかった。
殴られる度にこのまま死んだ方が楽になるんだろう
って、考えた。
私は要らない人間。
悲しい毎日だった。
楽しい日なんて本当に無かった。
怖い父と私を無視する母。
親って、何だろうって思う毎日だった。